穏便に済ませる内定辞退の気をつけポイント4つ！

1.　悪い印象を与える内定辞退のパターン

まず、どのような行為が内定辞退時に悪い印象を与えてしまうのか、考えてみましょう。 悪い印象を与える内定辞退方法には、2つのパターンがあるのでご紹介します。

・連絡なし、音信不通

あまり多くないケースですが、まれに連絡をせずに内定辞退ができると考える人も中にはいます。
連絡をしないで内定辞退することは「サイレント辞退」と呼ばれ、相手企業に大変失礼な行為です。
企業側は内定者が採用を承認するか、辞退するかによって施策を改めて考える必要があるため特に中小企業など採用規模が少ない企業なら、大きな悪影響を与えてしまう可能性があります。
進退が不透明なことは相手企業にとても迷惑をかける上に、事故などに巻き込まれているのではないかと心配させてしまう可能性もあるため、内定辞退では必ず連絡を入れましょう。

・嘘を告げる

内定辞退の理由を企業へ伝える時、嘘をつく事は絶対にやめましょう。
入社しないから関係ないと思っていても、数年後にはその企業がクライアントまたはビジネスパートナーになっている可能性もあり、後々問題になる事や印象が悪くなることも考えられるため、嘘やその場しのぎの行為は避けましょう。

2.　期限を守って辞退しよう

内定辞退は相手側に迷惑がかからないように期限を守って連絡をするのが重要です。
最適な時期は承諾書を提出する前、内定式の前、入社日より2週間前です。入社後に内定辞退をすると、退職となるので注意してください。
最近はメールでの辞退も可能ですが、できるかぎり電話で直接連絡を取る方が相手企業に誠実さを印象づけます。
企業側は採用後に研修やフォローといった業務が発生するため、相手企業へ迷惑をかけないためにも、迅速に電話で内定辞退の意思を告げることをマナーと覚えておきましょう。

3.　辞退理由は正直に伝え、感謝とお詫びを伝える

内定辞退の理由はなかなか言いづらいものですが、理由は隠さずに正直に話し、内定をもらったことへの感謝とやむを得ず辞退することへのお詫びを丁寧に伝えてください。
どこの企業へ内定承認するのか聞かれることもありますが、これは採用実態の調査などのために聞きたいことなので、不安に思わず正直に答えても大丈夫ですが、答えたくない場合は無理に答える必要もありません。
電話だけではなくメールで辞退を告げるときも、誠心誠意なお詫びの気持ちを伝えることが大切です。

4.　内定辞退の連絡は早めに

企業側も内定辞退によって採用者の責任問題が生じるケースもあり、辞退を告げる時期が遅くなるとさらに迷惑をかけてしまうため、一度は内定をだしてくれた企業なので迷惑はかけないことを心掛けて内定辞退の連絡は早めにしましょう。

内定辞退メールの書き方

実際に内定辞退する際のビジネスメールの書き方を見てみましょう。

内定辞退メールの例文

単純に「いただいた内定をお断りさせてもらいます」と書いてメールを送信するのが簡単な方法ですが、ビジネスマナーとしてはこのような簡易なお断りは失礼にあたります。
しかし、ビジネスマナーを考えて文章を考えるとなると、どのような文章を送ればよいのか迷ってしまうでしょう。
では、ビジネスマナーを踏まえたうえで、内定辞退メールの例文と書き方のポイントをご紹介します。

・件名
内定辞退のご連絡

・本文
株式会社○○
　 人事部採用係　○○ ○○様

【本文①】
お世話になっております。
先日面接をさせていただいた、○○です。
この度は、内定通知を頂き、誠にありがとうございます。

【本文②】
誠に勝手ではございますが、貴社の内定を辞退させていただきたいと存じます。
私が今度どのような会社へ貢献できるか考えたところ、別の企業との縁を感じ、他社への入社を決めました。

【本文③】
履歴書や職務経歴書に目を通していただき、面接でのご対応など貴重な時間を割いていただいたことに、○○様をはじめ、お世話になった皆様方には誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。

【本文④】
本来ならば貴社へお伺いして、直接お詫びするべきところですが、メールでのご連絡となるところを、何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

【本文⑤】
末筆になりますが、貴社の発展を心よりお祈り申し上げます。

・著名
氏名：○○ ○○
メール：○○○@○○○○
住所：都道府県、町名、番地、建物名・号室を記載
電話番号：123-45-6789

メール文章のポイント

・件名はシンプルで分かりやすいものを記載
短くシンプルな言葉だと素っ気ないようで逆に失礼だと思われますが、長々と件名を書く方がビジネスマナーではNGにあたるため、ビジネスメールでは件名だけでも内容が分かるものが望ましいです。

・【本文①】まず内定をもらったことへのお礼を記載
辞退するうえでも、面接等で時間を割き、そして採用しようとしてくれたわけなので、失礼にならないように感謝の言葉が必要です。

・【本文②】辞退の意思を記載
こちらも件名同様に長々しい内容ではなく、分かりやすく簡潔な文章で辞退理由を書いくのが望ましいです。長々しい文章だと辞退への言い訳をしているような内容に思われてしまうので、注意してください。

・【本文③】最後に内定を辞退することのお詫びをしっかり記載
この時、面接していただいた採用担当者の名前を入れる事が重要です。分からない場合は「採用担当者様方」等と記載しましょう。

・【本文④】直接謝罪ができないことへの謝罪文を記載
ビジネスマナーとして記載しておくことが望ましいです。

・【本文⑤】企業の発展を願う文章を記載
いつかまた何かその企業とご縁があるかもしれませんので、この一文も忘れずに記載しておきましょう。

・著名
誰からのメールなのか分かりやすくするために、名前や連絡先を記載された著名をシンプルな文章で締めましょう。

丁寧に書くことが大切

辞退メールを書く際、特に大切なことがお詫びに関する文章は丁寧に書くことを心掛けることです。 人事採用は意外にも時間や労力を大きく使い、多くの人材から選んでもらったにも関わらず辞退するため、気持ちのこもった丁寧なお詫びの言葉を記載する事が大切です。

まとめ

このように、内定辞退のメールでは、ただ辞退への意思だけではなく、採用の感謝やお詫び、相手企業の活躍を願う言葉を記入することもビジネスマナーでは重要です。 謝罪と感謝の気持ちを込めつつ、長々しい文章にならないように丁寧に文章を考えましょう。