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退職する際に退職金が受け取れない人もいる
退職金とは、仕事を辞める際に受け取れる賃金の事ですが、必ずしも働いていた全ての人が貰えるお金ではないのです。
なぜなら民間企業の場合、退職金を支払う義務が定められておらず、退職金を支払わないからといって、違法な事をしているわけではありません。
なので、実は退職金を貰えない人は世の中にたくさんいるのです。
企業を規模別にしてみると、100人以下の企業では72%、100人から300人以下の企業であれば82%、300人から1000以下であれば89.4%、1000人以上であれば93.6%(※データ基:平成25年就労条件総合調査結果の概況「4 退職給付(一時金・年金)制度」)と規模が大きいほど退職給付金制度を企業は設けています。
自分が退職金をもらえるかは、就業規則を確認してみましょう。
受け取るには、勤務年数などに条件がある場合が多いですが、受け取る事が出来るのであれば退職をしても、老後に備える事が出来るでしょう。
そして、退職給付金制度を導入していない企業であれば、その事を考えて貯金をしていかなければいけないのです。
退職金の計算方法
民間企業の多くでは退職金を「給料と勤続年数から割り出す方法」「勤続年数から一定の額を支給する方法」があり、この2つを組み合わせた方法で退職金を割り出す企業もあります。
「退職金=退職時の1ヶ月分の基本給×就業年数×給付率」が相場となるでしょう。
給付率に関しては、企業や勤続年数などによって異なりますが、辞める理由によっても違いがあるのです。
転職や結婚など自分の都合で退職をする場合には約60%、反対に倒産してしまったり、リストラなど会社の都合で退職するのであれば約70%となっています。
就業規則に記載されているので確認してみて下さい。
公務員であれば、退職金=退職日の棒給月額×退職理由別・勤続年数別支給率+調整学となっており、民間企業とは違い必ず受け取れる仕組みになっています。
退職金の受取方法には種類がある
退職金の受取方法には、「一時金」「年金」「一時金と年金併用」の3種類あります。
どの方法になるのかは、会社が定めているので予め確認しておきましょう。
そして、受け取り方法が違うと総支給額にも違いがあり、税金に関しても違いがあります。
一時金で受け取る場合、税金面での優遇があります。
「退職所得=(退職金-退職所得控除額)×1/2」となり、多くの人は税金が掛からない仕組みになっているのです。
その為、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出して申請するか、確定申告が必要になります。
一括で支払われるので、預け先などに悩んでしまう場合もありますが、ローンの返済などで利用する人も多いです。
また、原則として退職してから7日以内に支払う義務が会社側にはあります。
就業規則に時期が記載されているのであれば、そちらが優先されるでしょう。
年金で受け取る場合には、公的年金とは別に受給される仕組みになっています。
その為、毎年税金を支払わなければいけません。
健康保険料なども増える可能性もありますが、一時金で受け取る場合よりも総額が高くなります。
退職金の平均的な金額とは?
退職金の平均金額は、学歴によっても違いがあります。
例えば、勤続年数が35年以上で定年退職をした場合、以下の金額が平均となっています。
- 大学卒(管理、事務、技術職)…2156万円
- 高校卒(管理、事務、技術職)…1965万円
- 高校卒(現業職)…1484万円
そして、一時金や年金によっても違いがあるのです。
例えば大学卒(管理、事務、技術職)の場合、
- 一時金…1567万円
- 年金…2110万円
- 一時金と年金併用…2562万円
と多くの差が出る事がわかりますので、自分が働いている会社がどの制度になっているのか確認してみましょう。
※データ基:平成25年就労条件総合調査結果の概況「5 退職給付(一時金・年金)の支給実態」
まとめ
各企業の就業規則によって退職金の有無や条件が異なってきます。
そのため、自分が転職した時に退職金が出るのかどうかという疑問は、必ず自分の企業の就業規則を見て確認してみましょう。
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